仕事を終えて銀座にいく。コダックフォトサロンで行われている、森清さんの写真展会場にて、高野秀行さんと対談。
高野さんは世界各国にUMA(未知動物のこと。ネッシーとかね)をさがしにいく冒険家というか探検家というか、なんていうんだろう、まあ不思議な人で、
トルコにジャナワールという怪獣(のようなもの)をさがしにいったルポが「怪獣記」という一冊になり、このほど出版されたので、その記念公開対談なのであ
る。森清さんは「怪獣記」の写真を撮った人。
対談は、まず、高野さんが編集したビデオではじまったのだが、このビデオがすばらしくおもしろくて、テレビ番組になるのではないかと思うほどだった。
そしてさらに高野さんの話が異様におもしろかった。高野さんはつい先だって、「猫よりひとまわり大きく、敏捷で、人を襲ったりすることもある動物」をさ
がしに、アフガンにいってきたという。でもさあー、「猫よりひとまわり大きく、敏捷で、人を襲ったりすることもある動物」なんて、ふつうは見たいと思わな
いよね。そんな生き物が、もし池袋にいたとしても見にいきたくはないのに、彼はアフガンまでいくんだもんなあ。私はその話を聞いていて、モンティパイソン
を思いだしたよ(ものすごいかわいいのに、驚くほど敏捷で凶暴な兎が出てくる。馬鹿馬鹿しくて泣くくらい笑った)。
とにかくものすごくたくさんの、興味深く、ときに馬鹿馬鹿しく、ときに深遠な話を聞かせていただき、開始から四十分後くらいには、私はなんか自分ちのソ
ファで飲みながら話している気持ちになってしまった。「あっ、これは公開対談だった!」と、途中で思いだしたくらいですよ。
写真展の写真も、すばらしかったです。 |